「アルコール依存症は患者の家族の方が病む」
医者に対して
「長いこと入院させたのに何で治せないんだ!」
と食って掛かる家族もいるとか・・・
1回目のアルコール病棟入院(2020.6.24~9.17)の時に長男から教えられたことです。
7月くらいのこと。
その頃私はまだ息子が精神病院に入院したことをなかなか受け止められませんでしたし
元夫(父親)がアルコール依存症のことを理解せず、
入院を中断させようとしたしていたので、
猛然と攻撃していたのは元夫に対してでした。
ですが思い出したことがあります。
アルコール依存症で入院する前に診ていただいていた長男赴任先のかかりつけの内科先生に手紙を出した時のこと。
A-2.【2020.6.2~6.4】「内科の待合室でのこと」必死に訴えた息子のおかしな様子
A-9【2020.6.19】クリニックでアルコール依存症と診断されて
先生の一言「私は内科ですから」
私が先生と会ってお話したのはこの2回だけです。
「その後、息子がアルコール依存症で半強制入院に至ったこと」
「アルコール依存症患者は酒量を過少申告するので、
診察の時に息子の言う事をうのみにしないでほしかったと言う事」
「『そちらで調べてもわからなかった原因不明の極度の貧血は、
何も食べずに酒だけ飲んでいたのが原因ではないでしょうか?』
と一人暮らしの部屋を訪れた母として思ったこと。」
「内科での食事指導は本人が『何も食べずに酒だけ飲んでいます』と言うわけがないので意味なかったこと」
などを書きました。
付き添い受診時の短い時間にはほとんど伝えることができなくて後悔していたからです。
先生からは丁寧なお返事が届きました。
でも、同封のもう一枚の書類を見た時に手紙を出したことを後悔しました。
その書類には大きな文字で
病名「アルコール依存症」と書いてありました。
診断書は請求していません。なんの書類も頼んでいません。
その書類が「診断書」だったのかも覚えていません。
見てすぐに破り捨てましたので。
一患者の母親からの手紙に、請求してもいない書類をわざわざ送ってきたのはなぜか?
私の手紙が先生の診たてが間違っていたと訴えていると捉えられたのだと思います。
その時の精神状態は冷静ではなかったので、手紙が攻撃口調の文になっていたのかもし
れませんが、先生はそうとうムカつかれたのだと思います。
また、付き添いで行った時に先生が息子に言った言葉も思い出しました。
「10日間飲まずにいられたんだから酒やめられるよ。」
急な内科入院で意図せぬ断酒になって離脱症状の対処もされず、
そうとう辛い入院だっただろうに。
退院後の急激再飲酒で急性アルコール中毒になったのに。
内科の先生を責めるつもりはありませんでしたが
お医者さんでさえ、アルコール依存症への理解がないんだなと・・・
お医者さんの書類が家族の苦しみを増すかもしれないと思わなかったのかなと・・・
1年たって思い出したことでした。
(イラスト:次男)